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2018年9月5日水曜日

本当に正しい食事・栄養療法と出会うための5か条を考えてみた

私はただの看護師で、栄養のことに少し興味があるだけの人間です。

世の中には本当に頭が良い人がいて、専門家として情報発信している方がたくさんいるようです。

ただ、言っていることが人それぞれ違います。

糖質は良いのか、糖質源が何が良いのか、ω3は良いのか悪いのか、サプリメントは良いのか悪いのか...
挙げたらキリがありません。

人工知能が発達したら、真っ先に栄養に関する知識を全て備えたものを作って欲しいです。

本当に「正しい」食事・栄養にたどり着くために大事になってくるポイントを自分なりに考えてみたので、まとめてみました。

1. 個人差がある

個人差は、RCTやメタ分析などによって得られる科学的根拠では明らかにしにくいことです。VB3が統合失調症の人に効く、でも全ての統合失調症の人には効かない。おそらく、抗精神病薬と分類されるものとVB3のどちらが良いのかははっきりしていない(だから処方薬にVB3がない)。

結局は個人で試していくしかない、ということだと感じています。
何を試していこうか、という感覚で情報収集してみるのが良いでしょうね。

色々試した経験があると、自分の身体の傾向もわかってくるので、少しずつ「正しい」食事と栄養に近づくかもしれません。

2. 全ての人にとって有益な食材・栄養素はない

現状でどの栄養が足りないかは、オーソモレキュラーと呼ばれる流派?の栄養解析でもわからないと私は思います。

足りない栄養素がわかったとしても、一時的であれば足りないから補えばいいんでしょうけど、そもそも足りなくなるような生活習慣・環境なのかもしれません。

私が理解しているものでわかりやすいのが、低アルブミン血症だから高タンパク食にしましょうっていう主張で、そんな単純な訳がなくて、人にはオートファジーという代謝機構があるわけで、そのためには肝機能を中心とした代謝が関わっていて、肝機能を改善せずに高タンパク食にすりゃいいのかっていう。

看護のアセスメントでしばしば問われる「多角的な」評価が必要なんだと思います。

3. ポテトチップスにも栄養はある

メンタリストDaigoさんに言わせると、ポテトチップスは食欲を暴走させる加工食品なんだそうです。私もそう思いますし、塩と油はかなり脳を刺激するようです。健康のためにポテトチップスは不要でしょうか?

終末期を迎えていて、食欲が極度に低下し、ほとんど何も食べられていない方に、静脈栄養や経管栄養ではなく、口からポテトチップスを摂ってもらうのはどうでしょうか?

マクロ栄養素としては、脂質が少し多くてたんぱく質が少ないです。

私だったら、口から食べて少しでも「味」を感じたいです。

9割の人が不健康になる食材であっても、残りの1割の人にとって有益な食品があり得るという主張です。

4. すぐに結果は出ない

食事を改善しようと思ったときに、どんな結果に期待して取り組みますか?
体重減少?コレステロール減少?腹筋を割る、スタイルを良くする?テストステロンを上げたい?健康長寿?

どんなことを結果として期待するかによって、結果が出るまでの期間は変わってくるでしょうが、すぐに結果は出ませんよね?
特に健康長寿になれるかどうかなんて、不健康になるまでわからないし、健康と不健康の線引きも主観的な要素があるでしょう。

食事・栄養療法で結果を期待するときは、長い目でいた方が良さそうです。

5. 科学的根拠に頼り過ぎない

私は、論文を読めるようになりたいとは思うものの、読むのは苦手ですし、読んでみても完璧な研究っていうのはほとんどなくて、結局どの論文にも書かれていなくともLimitationとか今後の課題っていうのがある。

ただ、多くの人が支持している論文はあります。そういう論文に今まで誰も言っていなかった未知の知見があるかもしれません。

でも、本当に正しいかどうかはわからないし、自分にとって正しいかもわからない。

なので、論文から知識を蓄えることは絶対に意味のあることだと思いますが、あくまで参考程度にして、論文を絶対視しないことが大事でしょうね。

いわゆる、批判的思考ってやつですね。

あなたにとって必要な栄養が何かは結局はっきりとわからない

いくらお金をかけて血液や毛髪や腸内細菌や遺伝子を検査しても、あなたに必要な栄養素が何か、はっきりとしたことはわかりません。

須藤元気が「人生は遊びで冗談みたいなものだ」みたいなことを書いていた気がしますが、食事療法でも同じことが言えそうです。

楽しいというのが前提であれば、たくさん検査して、色々な食品を試したら良いと思います。遊びだから。

今日は何して遊ぼうかな。

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