副腎疲労とは、循環器系で働いている人にはお馴染みの、カテコラミン耐性というやつです。
アドレナリンやグルカゴンといった交感神経を優位にするようなホルモンが分泌された状態が長く続くと、同じように分泌しても身体が反応しにくい、つまり効きにくい状態となります。また、分泌量自体が少なくなる場合もあります。
糖質制限をしているにも関わらず、身体が脂質代謝ではなく糖代謝でエネルギーを合成している場合、肝臓では糖新生をして、脂肪やタンパク質から糖を合成して補おうとします。その際、アドレナリンや糖質コルチコイドといった交感神経を優位にするホルモンが出てきます。
糖質制限開始すると、一時的に元気になるのはその影響です。
ただ、糖質制限は軽めのステロイド治療みたいなところがあると私は思っていて、糖質制限で副腎皮質ホルモン全開だったのが、急に終わると不定愁訴が待っています。やる気がでない、頭が痛い、鬱っぽい、肩がこるなど。
同時に、糖質制限を続けたことで甲状腺ホルモンの生成が抑えられてしまう可能性もあります。甲状腺ホルモンの生成には糖質が必要のようで、低糖質な食事では分泌されなくなってしまうようです。
糖質に適応できない訳ではなく、少なくともブドウ糖は人体で代謝できるものです。
問題なのはその人に合った量以上の糖質を摂取することと、糖質が代謝できなような栄養失調状態であるのではないかということです。
次回は、副腎疲労とLow T3に陥る他の理由を考えてみようと思います。